県放射線アドバイザー派遣意見交換会を行ないました.
2月27日春日交流センターにて,意見交換会を行ないました.
これは,昨年11月に放射線の影響による健康調査の実施を県に要望したことに対し,
県の担当課より,意見交換会を放射線アドバイザー派遣という形で開催しないか,との
打診に答えたものです.
当日は,県から保健予防課長,課員,保健予防課危機管理対策室室長補佐,県立中央病院放射線診断科部長,
生活衛生課食の安全対策室長補佐,原子力協議会から2名,と放射線アドバイザーとして茨城大学理学部の田内宏氏の計8人が出席しました.
意見交換会ということで,放射線アドバイザーの話は20分にまとめ,その後は時間を延長して計2時間ほど意見交換をしました.
まず,要望を出した健康調査について,県は福島県で行なわれている健康調査の状況から茨城県では必要ないと考えていること,健康調査を広域に行なうなら国が基準を示すべき,と国に要望しているとのことでした.
また,甲状腺の超音波検査を自主的に受けて,のう胞などの異常が発見されている,という参加者の発言に対し,
通常の状況でものう胞などは見られる.また,甲状腺がんの場合,切除せずに様子を見て悪化しない場合もある.子どもの甲状腺を超音波で診断できる専門家は少ないし,統一の診断基準を設けることも難しい.
これらのことから,県が甲状腺の超音波検査を今の時点で行なうことは考えていない.
福島県で3年かけて18歳までの全県民の甲状腺検査を行なうのは,今の状態が事故前の状況とみなして,今後起こりうる変化に備えて現状を把握するためであり,福島の結果を見て茨城県でも必要なら検査する,とのことでした.
内部被ばくの量をシーベルトで説明されても,ICRPの考え方に基づいて換算されたもので信用できない,体内にどれくらい放射性物質があるのか,ベクレルで示して欲しい,と伝えると,
放射線アドバイザーは,国のデータの出し方には自分も不満がある.それは国に言って欲しい,とのことでした.
また,低線量で放射能の影響が全くないとはいえないが,現在の低線量では非常に影響は低く,発ガンの原因には他の喫煙などの影響もあるので,放射能の影響かどうかは分からず,健康調査をしてもそれが放射線が原因とは確認できない,といわれました.
健康調査の要望には被ばく量の調査も含まれる,と説明すると,もう1年たっているから今は被ばく量は分からない,といわれ,だからこそ早く調べるべきだったのでは?と思いました(が,司会だったので,突っ込めませんでした.)
そのほか,昨年末のNHK「真相!追跡ファイル」で低線量被ばくのICRP基準が揺らいでいるという番組の抜粋を資料に引用したところ,放射線アドバイザーが「あの番組は訳がまちがっており,抗議している.」と発言し,ICRPが基準を科学的根拠なく引き下げたという番組の核心について質問できなくなってしまいました.
全体として,茨城県は健康調査をする気がないこと,その理由を聞かされる形になりました.
一方,お母さんたちは,原発事故後の情報の出し方を見て,国や行政を信用できなくなっている,
安全といわれてもちっとも安心できない,国の基準を待たずに検査をして欲しい,
子ども達のためにどうしたらよいか,真剣に考えて欲しいとかわるがわる切々と訴えました.
今回の意見交換会の開催について,健康調査の代わりに対応はしている,というアリバイ作りに使われるだけ,という心配の声も多い中,開催してよいのか,最後まで悩みました.
しかし,お母さんたちに県行政の現状をありのままに見てもらい,そこからどうしたらいいかみんなで考えたい,と思い,あえて開催することにしました.
そういう意味では,開催してよかったのではないか,と思っています.
ここがスタートです.県の現状がわかったところで,本当に安心してつくば・茨城で暮らしていくためには,どうしたらよいか,またみんなで考え,できることをしていきます.
これは,昨年11月に放射線の影響による健康調査の実施を県に要望したことに対し,
県の担当課より,意見交換会を放射線アドバイザー派遣という形で開催しないか,との
打診に答えたものです.
当日は,県から保健予防課長,課員,保健予防課危機管理対策室室長補佐,県立中央病院放射線診断科部長,
生活衛生課食の安全対策室長補佐,原子力協議会から2名,と放射線アドバイザーとして茨城大学理学部の田内宏氏の計8人が出席しました.
意見交換会ということで,放射線アドバイザーの話は20分にまとめ,その後は時間を延長して計2時間ほど意見交換をしました.
まず,要望を出した健康調査について,県は福島県で行なわれている健康調査の状況から茨城県では必要ないと考えていること,健康調査を広域に行なうなら国が基準を示すべき,と国に要望しているとのことでした.
また,甲状腺の超音波検査を自主的に受けて,のう胞などの異常が発見されている,という参加者の発言に対し,
通常の状況でものう胞などは見られる.また,甲状腺がんの場合,切除せずに様子を見て悪化しない場合もある.子どもの甲状腺を超音波で診断できる専門家は少ないし,統一の診断基準を設けることも難しい.
これらのことから,県が甲状腺の超音波検査を今の時点で行なうことは考えていない.
福島県で3年かけて18歳までの全県民の甲状腺検査を行なうのは,今の状態が事故前の状況とみなして,今後起こりうる変化に備えて現状を把握するためであり,福島の結果を見て茨城県でも必要なら検査する,とのことでした.
内部被ばくの量をシーベルトで説明されても,ICRPの考え方に基づいて換算されたもので信用できない,体内にどれくらい放射性物質があるのか,ベクレルで示して欲しい,と伝えると,
放射線アドバイザーは,国のデータの出し方には自分も不満がある.それは国に言って欲しい,とのことでした.
また,低線量で放射能の影響が全くないとはいえないが,現在の低線量では非常に影響は低く,発ガンの原因には他の喫煙などの影響もあるので,放射能の影響かどうかは分からず,健康調査をしてもそれが放射線が原因とは確認できない,といわれました.
健康調査の要望には被ばく量の調査も含まれる,と説明すると,もう1年たっているから今は被ばく量は分からない,といわれ,だからこそ早く調べるべきだったのでは?と思いました(が,司会だったので,突っ込めませんでした.)
そのほか,昨年末のNHK「真相!追跡ファイル」で低線量被ばくのICRP基準が揺らいでいるという番組の抜粋を資料に引用したところ,放射線アドバイザーが「あの番組は訳がまちがっており,抗議している.」と発言し,ICRPが基準を科学的根拠なく引き下げたという番組の核心について質問できなくなってしまいました.
全体として,茨城県は健康調査をする気がないこと,その理由を聞かされる形になりました.
一方,お母さんたちは,原発事故後の情報の出し方を見て,国や行政を信用できなくなっている,
安全といわれてもちっとも安心できない,国の基準を待たずに検査をして欲しい,
子ども達のためにどうしたらよいか,真剣に考えて欲しいとかわるがわる切々と訴えました.
今回の意見交換会の開催について,健康調査の代わりに対応はしている,というアリバイ作りに使われるだけ,という心配の声も多い中,開催してよいのか,最後まで悩みました.
しかし,お母さんたちに県行政の現状をありのままに見てもらい,そこからどうしたらいいかみんなで考えたい,と思い,あえて開催することにしました.
そういう意味では,開催してよかったのではないか,と思っています.
ここがスタートです.県の現状がわかったところで,本当に安心してつくば・茨城で暮らしていくためには,どうしたらよいか,またみんなで考え,できることをしていきます.
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